人事部長からの質問

2004/01/28 187

女性管理職の割合を高める具体策を。

女性管理職の割合を高める具体策ですが、二つの角度があるとみています。「管理職要件」の改変がA案です。「候補者要件」の改変がB案です。それぞれ説明しましょう。まずA案です。HSBC(香港上海銀行)の日本支社人事の方から前に伺った話ですが、HSBCでは女性管理職の割合と、女性行員の割合は、グローバルで見た場合、ほぼ同じだそうです。その理由は「管理職に求めるものを明確にして、公平なアセスメントをしているから」だとおっしゃっておられました。大学入試を想定するとよくわかります。公平なアセスメントをかけると女性の割合はどんどんあがるのです。次にB案です。女性社員に「会社の上位者になることで得られる幸福」を徹底的に刷り込むのです。単純化すれば「組織の力を動員して自分の考えを実現できる」が上位者に許された特権であり幸福です。そういう欲望を隠し持っている女性はたくさんいます。その人たちを意欲形成して(管理職)候補者群に育てればよいのです。この二つを同時並行させるとご指摘の割合が社員全体の男女比に近づいてゆきます。

文責:清水 佑三