人事部長からの質問
仕事が速い人をどうみたらよいか。
素直に、うらやましい、とみるべきでしょう。ただ、仕事が速い、はイコール生き様が速いことでもあります。一事が万事です。結局、生き急いで、早く死ぬかもしれません。忘れてはいけないのは、遅くすること、止めること、によって生まれる価値が一方にあることです。たとえば、お酒の味です。12年もの、17年もの、といったウィスキーの値段が高いのはおいしいからです。時間がおいしさをつくっているのです。そう考えると人の味も同じだとみています。歴史のない国の人はそういう意味で何かが欠けているように思います。アメリカ、シンガポールなどが思い浮かびます。こういう国は、酒でいうとあまりおいしくない、馥郁たる香りがないのですね。
文責:清水 佑三
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