人事部長からの質問
総合職層の退職が急増。どの年齢層からもでる。何故か。
「最近、コアとして働いている総合職層の退職が目立ち始めました。どの年齢層からも増えてきました。とりたてて思い当たる原因が見つかりません。退職理由は同業を含め、他社への転職が一番多いです。どうしたらいいでしょうか。」 という大変お困りのご様子の質問です。一つの会社の中にいると、人材の移動の理由はなかなかつかめないものです。特に事務系の優秀層が、伝統ある天下の大企業から「それって何やっている会社?」と尋ねたくなる会社に、落下傘の大群のように降ってゆく光景は壮観でもあります。生涯雇用を前提に、ゆくゆくは傘下の子会社経営をみてもらうべく丹精こめて育成栽培した層は、それゆえに新興企業や外資系にとって魅力と価値があり、高い値段がつくのです。徴税と歳出による富の再配分の図式によく似ていますね。誰にも止められない流れだと私は見ます。雨後の竹の子のように次から次へと社内人材の竹の子を出して、次代の竹やぶの力を維持することを考えてください。
文責:清水 佑三
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