人事部長からの質問
名選手≠名監督はわかるが、下手な選手を監督にはできない。
「実績のある選手を自動的にコーチ、監督にすることの危険はよくわかる。だからといって監督適性をもとに、実績がない選手を監督に抜擢してよいのか。」 という主旨のご質問です。言外にそれはできない、というニュアンスがあります。私はご指摘の意見が(今の日本の企業社会において)多数派を形成していることは認めますが、選手実績を無視せよという監督適性優先論者です。映画でいえば、俳優と監督は明らかに違う仕事だと思うからです。よい映画を作ろうと思ったら、監督の卵を早期発見して育成する道をもち、同様に台本作家の卵を早期発見して育成する道を用意するべきです。企業にも野球と同じGMが必要だという認識です。そういう時代に突入したとみています。大相撲のように、関取→親方→協会幹部という一線路しかないのはヘンです。
文責:清水 佑三
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