人事部長からの質問
不作為の作為について教えてください。
薬害エイズ事件(HIVが含まれた血液製剤を投与された血友病患者がHIVに感染して死亡した事件)で、安全な加熱製剤が開発された後も、危険が言われていた非加熱製剤の流通を止める行政措置をとらなかった厚生官僚、松村明仁が製薬会社幹部とともに「不作為の作為の罪」を問われ、2001年9月に有罪判決がでました。今回の石綿(アスベスト)の公害事件でも同じように不作為の作為で大量の官僚の告発、訴追が予測されています。行政当事者だけでなく、事態を放置してはならない責任を負う立場で事態を放置した会社の経営者に対しても不作為の作為が問われることもありうると思います。
文責:清水 佑三
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