人事部長からの質問
残業が多いため貢献度の高い管理職より年収の高いベテランがいる。
この問題に頭を悩ませている企業、組合は多いと思います。厚生労働省の調査によれば、04年1月時点で裁量労働制を採用している企業の割合は、専門業務型で2.5%、企画業務型で0.5%にとどまっているそうです。かりに裁量労働制をしいたとしても、「みなし労働時間をどのラインに設定するか」は答えがない問題です。労働組合は少しでも長い時間に設定しようと頑張りますし、会社の力が強くて実績時間よりも短ければ、サービス残業の誹りをうけかねません。誰も名案らしい名案をもてず、今日もまたサービス残業110番の電話はなりっぱなし、労基署への駆け込み訴えはひきもきらずです。情報・人脈・技術を独占しているシニアは何をいってもきかずに(管理職になろうとせずに)多額の残業料を毎月せしめます。どこかがおかしいのですが(私もみなさんと同じく)この問題には口を濁します。
文責:清水 佑三
バックナンバー