人事部長からの質問
社歌、社旗に対するお考えを聞きたい。
最近、子会社をたちあげました。親会社がもっていない文化をもちたいと考え、社歌、社旗を制定し、(設立記念式典で)新しい社歌を斉唱し、新しい社旗を掲揚しました。その式典に参列した若い人たちの意見をきくと、意外にも「厳粛な雰囲気に感動しました」が多かった。そうなのだと思います。松井秀喜選手も、ニューヨークヤンキースが7回を迎えるときに行う、国歌斉唱、国旗掲揚の儀式を毎回、まことにもって厳粛な顔で対応しています。アメリカが面白いのは、その厳粛な時間のすぐ後に、「僕をボールゲームに連れてって」という、日本でいえば盆おどりで「炭坑節」を踊るような定番の歌を流してみんなが斉唱するのですね。硬軟の彩(いろどり)の変化がまことにもって絶妙です。社歌、社旗に抵抗感のある人は、会社には向かない、と私は思います。同時に、国なるものにも向かないと思います。
文責:清水 佑三
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