人事部長からの質問
負け組みに共通項はあるか?
元阪神タイガースの野村克也さんが「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉を残しています。おもしろい言葉です。戦争について広く、深く研究した中国の孫子とドイツのクラウゼヴィッツの二人は、(アメリカのマイケル・ハンデル『戦争の達人たち』(原書房)によれば)、多くの共通的な戦争認識をもっています。マイケル・ハンデルの指摘を、私流の喩えを使って翻案すれば、負け組みの共通項は、(1)内部に「関東軍」を抱える、(2)重要な事実を無視、見落とした作戦シナリオ、(3)籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人、の同床異夢、(4)勝ち逃げを好まない、(5)指揮官登用に論理がない、です。参考になれば幸いです。
文責:清水 佑三
バックナンバー