人事部長からの質問

2003/04/25 3

厳しい数字目標がない人事部(長)は楽だねと営業部(長)からいわれました。

逆でしょうね。数字目標がある営業部長は(数字があるから)楽でいいね、と言い返してください。そのココロは、数字で成果を測れる営業の世界のほうが、そうでない世界よりもよほど単純で取り扱いが簡単なのです。ところが、わが社の社員の意欲と能力の総量を増やせと社長からいわれた人事部長がいると仮定してみてください。およそ、雲をつかむような課題を与えられたわけです。人の意欲にしても能力にしても、言葉として何気なく使っていますが、果たして実在する何かなのか、よくわかりません。ことによると誰かが言い出して、一人歩きしている虚妄かもしれません。「気のせい」だけの世界なのかもしれません。それを捉えるためのワナを作ろうとしても実体がはっきりしないので、決して楽ではありません。適材適所なるものも同じです。営業ってほんとに楽だよな、数字があるから、は実感です。

文責:清水 佑三