人事部長からの質問
同期入社の年収格差についてヒントを。
入社してからの経過年数によって大きく異なると思います。たとえば生え抜きの社長を戴く場合、社長と同期入社の人の年収を考えてみればわかります。大企業の場合、(年収比)10倍といっても驚かないでしょう。今度は短大卒3年経過といった人たちを考えてみましょう。0.1倍の年収格差でさえ、つけられるかどうかわかりません。仕事の自己完結性が高く、しかも会社への貢献度の個人差が極めて大きい場合、プロ野球の選手のように年俸が入社年次に関係なく決められてしかるべきです。たとえば為替のディーリング業務のような仕事です。年収格差をつけても誰からも文句が出ません。ところが、プロジェクトを組んで若い人が大勢でやるような仕事の場合、構成員に年収格差をつければつけるほどプロジェクトチームの雰囲気は悪くなります。それやこれやを勘案すると、為替のディーリングのようなタイプの仕事でない限り、若い層にはあまり大きな年収格差はつけないほうがよい、が私の意見です。年収の高い層についてはこの限りではありません。
文責:清水 佑三
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