人事部長からの質問
企業年金問題の核心は何か?
生涯雇用風土の崩壊、給付原資の枯渇化の二つがこの問題をわかりにくくしている元凶です。二つの要因は奥深くでつながっており、つまりは「貧すれば鈍する」と総括できます。仕事に生涯を託そうとする人に対して会社が受けてたち、定年後に手厚い老後保障をする、は企業のステータスであり、個人と組織の間の黙契でした。それを会社都合で一方的に破棄したのが高年齢者層へのリストラと企業年金の一方的な廃止です。それもこれも給付原資が枯渇して背に腹は変えられなくなったからです。「人に対して優しい会社」は従業員を裏切らない会社の別称です。そのための方法は売上高経常利益率30%以上を実現する、です。
文責:清水 佑三
バックナンバー