人事部長からの質問

2004/03/05 213

性格の基本的なところは遺伝で決まるのか?

誰にとっても興味ある問題ですね。この問題の究明は、特定の特徴をもった集団に対象を絞って家系図とDNAを照合研究してゆくやりかたがとられています。その結果、人間の行動特徴を支配している遺伝子が少しづつ解読されていっています。もっともわかりやすい例をあげれば、南アフリカのフランシスコ・ロペラ博士は、若年性アルツハイマー病の発症者がコロンビアのある村に集中している事実に出会い、この病気とある遺伝子との関係性をつきとめる道を開きました。しかしその遺伝子をもっている人が発症するプロセスは依然として解明されていません。同じように多くの研究者の努力によって、行動と遺伝子との対応がとれてきたのが「不安タイプと冒険タイプ」の二つの性格です。

性格の基本的なところは遺伝で決まるとかりに解明されたとしても、so what(それが何なの)?と聞き返せるのが人の人たる所以だと思います。

文責:清水 佑三