人事部長からの質問

2003/05/23 21

人事部長の人望について意見を聞かせてください。気にするべきではないでしょうか。

気にするべきではないと思います。外務大臣の小村寿太郎が日露戦争後の講和条約に臨んだときのことを思い出すべきです。賠償金獲得に失敗した彼は、新聞主導の世論に悪し様にいわれ、日比谷焼き打ち事件に発展しました。世論=人望はゼロよりも低かったのです。社内における人望などは「風の吹き回し」のようなものです。ただ、同僚といわれる人たちの間の人望的なものはとても重要な指標で、相撲でも野球でも選手は選手をよく見ているものです。松井秀喜選手をジャイアンツの同僚が悪く言わないのは意味があるのです。人事部長の(社内的)人望という点でいえば、そんなものは気にしなくてよい。ただ、同じ部長クラスの人たちが信を置いているかだけは気にされたほうがよいでしょう。(人事)改革に体を張ったときについてきてくれるかどうかを分けます。

文責:清水 佑三