人事部長からの質問
どこの国がおもしろいですか?
スウェーデンです。なぜ、おもしろいかといえば、アングロサクソンのような小さな政府という考え方をとらず、むしろ大きな政府という考え方をとっていると思うからです。公務員、大企業(下請けを含む)従事者の比率の高い国という意味でも日本と共通するところがあります。それと企業管理職、聖職者、学校長、(予備役)将校といった職域にも組合があり、中央組織を作っていて政治に対して発言力をもっています。日本のサラリーマンは政治に対する発言力皆無です。高負担といいますが、国民は税金の一部が確実に自分に戻ってきている実感をもつ。スウェーデンは高コスト国ではない。日本は逆で低負担といいながら、税金が自分に戻ってきている実感がない。とられっぱなしで、進んで税金をたくさん払いたい人は極めて少ない。しかも異常な高コスト国です。企業が負担する電力料金を比較すると日本はバカ高く、スウェーデンは世界の主要工業国と比べて低い。一事が万事です。アストラゼネカ、エリクソン、ノキア、ボルボといった多国籍企業が本拠をおくのはわかる気がします。人口1千万に満たない小国ですが、よく勉強してみたい国ですね。
文責:清水 佑三
バックナンバー