人事部長からの質問
足利銀行・破綻処理の清水的見方は?
私の情報源は「東スポ」をはじめとする夕刊紙群であります。そういう前提で読んでください。金融庁の今回の破綻処理に向けての行動には「強い意志」が感じられました。強い意志とは「メッセージ」を誰かに向けて送った、という意味です。直接的にいえば、米国政権に「ここまでやっております」というメッセージを小泉政権が送ったのです。北朝鮮の銀行と直接、または第三国経由でコルレス取引(海外銀行との為替業務代行契約)を行っていた代表的な銀行が足利銀行だったからです。テロ国家への送金問題に、日本はいよいよ着手しました、というメッセージを、どうしても今、米国政権に送る必要があった、と私は解します。統治者の行動は、こうした政治力学を背後に必ずもつものであります。
文責:清水 佑三
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