人事部長からの質問

2003/09/17 102

一般職と総合職の間にもうひとつ階層をつくりたいが…

反対ですね。屋上屋を重ねる、となります。一般職と総合職という階層区分でさえ、私は反対しています。採用差別というのですが、I種試験で採用された人と、II種、III種試験で採用された人が、生涯にわたって待遇差を強いられるは、人のありようとして納得できないばかりでなく、損得という観点でも損だとみます。なぜ損かといえば、試験の内容が「価値観の多様化、複雑化」についてゆけないからです。流動化は社会の縦横斜めでどんどんなされるべきです。流動化による多様な機会が多様なサービスを生み出す原動力となるからです。その反対が一般職でどんな優秀であっても一定の年限を経るまでは総合職に転じることができない(という)既得権付与型の考え方です。福沢諭吉が慨嘆した「門閥制度は親の仇でござる」という優秀者の閉塞感を(組織内で)培養します。

文責:清水 佑三