続・人事部長からの質問

人事担当者の方からのご質問に対して当社役員、HRコンサルタントが交代で答えさせていただきます。

是非、ご質問、ご感想をお寄せ下さい。 なお、このQ&Aにおける回答は各回答者の個人的見解であり、当社の公式見解を示すものではありません。

2024/05/01 3863

「総合職」として新規学卒者を採用している企業において配属決定や通知の時期はいつが多いのか教えてほしい。

国内の一部の大学の学部卒業者や海外の大学卒業者を除けば、4月入社がほとんどです。またジョブ型採用も広がってきてはいますが、総合職採用がまだまだ一般的です。

卒業が確定するのは2月下旬以降ですから、企業側も確定したうえで配属先を検討し通知します。このため従来は入社1ヶ月前から入社直前までに通知をするのが一般的でした。地方配属の場合は、引っ越し準備等もあるので、もう少し早めという配慮はあります。

もちろん、入社後の3ヶ月あるいは6ヶ月の研修期間中は配属しないかあくまで仮配属として研修後に正式に配属通知を出し決定という流れもあります。大手家電メーカーでは、工場での実務研修と系列販売店での販売研修を経て正式配属先を決定している時代もありました。

ただ、ここ数年は内定中に学生本人と面談し希望を聞いたうえで配属先を決めている企業が増えています。
これは、「就社」ではなく「就職」つまりどの仕事ができるかで入社先を決める学生が多くなってきているからです。「入社した以上は会社の指示に従え。どんな仕事でも経験と思って頑張れ。」という企業寄りの考え方は、受け入れられなくなってきています。

新人の配置を希望する部署の社員が自分の部署の仕事の面白さをPRして、内定学生に選ばせる逆ドラフト制を敷いている企業もあるくらいです。
選考中、内定後に本人の適性を考慮しながら希望の部門をヒアリングして、きちんと話し合う、会社側の期待を説明しながらフィードバックする機会を設け、できるだけ早い時期に通知するのが良いのではないでしょうか。
研修直後に、「これでは期待した仕事ができそうもないので辞めます」という早期退職を防ぐことにもつながります。

文責:奈良 学

2024/04/30 3862

ここ最近、ゲームや読書などに長時間集中して取り組むことが出来なくなってきました。歳のせいでしょうか?何か対策はありますか?

歳のせいです。
若手がベテランを追い抜いていくのはスポーツだけではありません。将棋のように知的な勝負事も基本若手が追い抜いていきます。ベテラン勢が若手を追い抜いていくことは基本的にありません。
長時間集中して考えるには体力も必要となるためと言われていて、記憶力の低下などよりも質の高い長考そのものが困難になります。脳の回転数も落ちます。
対策は案外簡単で体力の維持でしょう。健康であることも重要です。

文責:三條正樹

2024/04/26 3861

学生が入社後活躍するかを見極める際、価値観やモチベーション、または能力のどちらを重視すべきでしょうか。

もちろん、価値観、モチベーション、能力のすべてを重視すべきです。どれか一つがあっていれば活躍するわけではありません。価値観はエンゲージメントに大きな影響を与えます。エンゲージメントが低い状態では、仕事に対するモチベーションが下がるので長期的な活躍は期待できません。仕事に求められる能力が弱い場合は、良い職務成果を生み出すまで能力開発が必要ですから、すぐに活躍はできません。
価値観、モチベーション、能力のいずれも会社の求める特徴や水準にない場合は、採用を見送るべきです。しかし、いずれの要素についても入社後の企業側の努力により適切な方向に導くことができるものでもあります。普通の人を採用して一流の人に育てる会社が優れた会社です。そういう会社でありたいと思っています。

文責:清田 茂

2024/04/25 3860

特定の部門で離職が続いており、マネージャーに原因があるのではと考えております。研修は実施しているものの、該当のマネージャーにはあまり効果がないようで、何か他の手立てがないかアドバイスをいただけますでしょうか。

特定の部門で離職が続いているということですが、まずはその要因を正確に把握する必要があります。マネージャーに原因があるかもしれませんし、その部門がおかれた状況や組織構成に関係があり、必ずしもマネージャーに起因するものでもない可能性もあるからです。マネージャーだけに離職要因の責任を負わせるような先入観を持つことは避けて下さい。
マネージャー自身がもっとサポートを必要としている状況かもしれませんしマネジメントとは別に社員側に仕事に対するエンゲージメントが低下する要因があるのかもしれません。
まずは、人事部門が離職率の高い部門の社員と直接コミュニケーションをとり意見や不満をヒアリングしてみて下さい。360度評価を実施しマネージャーのマネジメントに関するパフォーマンスを客観的に評価できるデータを収集することも有益です。
360度評価のデータがあれば、研修時にマネージャー自身がリアルに自分の課題に向きあうことができ、改善に向けた意識改革やその後の計画設計など研修効果も期待できるものになるはずです。

文責:奈良 学

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

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