続・人事部長からの質問

人事担当者の方からのご質問に対して当社役員、HRコンサルタントが交代で答えさせていただきます。

是非、ご質問、ご感想をお寄せ下さい。 なお、このQ&Aにおける回答は各回答者の個人的見解であり、当社の公式見解を示すものではありません。

2024/01/10 3787

若手社員から部署の上長を通さず、人事宛てに異動希望や事務的な相談まで連絡があるのですが、他社でも同じようなことはありますか。

ソニーのような社内の引き抜き制度があれば別ですが、通常あまりないと思います。
ただどの会社にも個人の意志をへし折る上司というのは存在しており、恥ずかしながら当社にもそういう事例は過去にありました。
滅多にないけどたまにある、どの会社もそんなところでしょうか。

前にも書きましたが前職では異動願いを上司が勝手に書いて異動になったことがあります。
ある朝常務に呼ばれて「サンジョウ、お前営業やりたいんかぁ!」って言われたときはさすがにビックリしましたが今は感謝しています。まあ、そんなケースはまず無いと思いますが。

文責:三條正樹

2024/01/09 3786

採用担当になって思うことがあります。なぜ評価が曖昧な面接、嘘をつける自己PRや職務経歴を皆が重視しているのか理解できません。テスト結果以外はほとんど信用できない私はおかしいのでしょうか?

確かに面接評価は主観的で、自己PRと職務経歴書が正しいかどうかはよくわかりません。こんな曖昧な情報で生涯賃金2.5億円の採用を決めるなんてどうかしていると考えるご質問者様はとても堅実な方です。一方、テスト結果以外は信用できないという考えは、テストに対する信仰妥当性(Faith Validity)と言われているものであり、職務経歴書を盲目的に信じる人と同じ状態にあるということを忘れないでください。

これから履歴書と職務経歴書に基づく面接の経験を重ねることによってわかってくることがあります。書かれている内容と実際の人物が話す内容や話し方をよく観察することで、確からしい何かを見出すことができるようになるはずです。これこそが人を見極めるための修行です。この修行は終わることがありません。永遠に人の謎を追い続けることになるのです。それが採用担当の宿命です。

文責:清田 茂

2024/01/05 3785

社会人になって数年経ちますが未だに仕事が不安です。
できることは多少増えましたが同期はそれなりにキャリアを積んでいて差が開く一方です。
自分が情けなく感じるのですが、20代はみんな似たような思いを持っているのでしょうか?

みなさん同じような思い、不安をお持ちだと思います。
同期とは、他の会社や別のお仕事をしている同窓ということでしょうか。同じ社内の同期であれば顔を合わせ話をする機会も多いでしょうが、同窓の場合は、久しぶりに会ったときや噂話を耳にして、あの人はそんな立派な仕事をしているのだ、順調にキャリアを積んでいるようだと感じることが多いのかもしれません。でも他者との比較は自分の不安を強くするだけです、他の人のことばかり気にしていてもしょうがないし、ご自身のキャリアはご自身が作るものです。
できることが多少なりとも増えたと感じているとのことです。成長している証、経験、知識が少しずつ身についてきている証拠です。自信を持ちましょう。

実際のところ、企業人としては30代、40代がもっともっと活躍していく年代です。それこそ、世界で活躍するような同期も出てきます。役員になる人も出て来るでしょう。転職して成功する人もいます。20代以上に差を感じることがあるはずです。きりがありません。
自分の目標を設定し、達成のためのステップ明確にして、自己評価を向上させていくようにしましょう。相談できるサポート役がいると心強いです。

文責:奈良 学

2023/12/28 3784

採用基準設計が必要だとは思うが、母集団が少なくこちらが選べるほど余裕がありません。この場合でも採用基準は定めたほうがいいのでしょうか。

あった方がよいです。なければ採用が円滑に進みません。全社員アルバイトを含めて10名程度の所でも基準作成のお手伝いをしたことはあります。
統計的なアプローチをするのは難しいですが必要な技能、能力、経験、常識など定量化できるものは数値やテストを、ないものは言語化をして採用を円滑にしておく。
特に落とす基準、採用する基準は明確にしておくべきです。自分が採用に入るときは必ずそうしています。

文責:三條正樹

2023/12/27 3783

上層部から「多様性」を踏まえた採用をするようにと言われました。「多様性」とは何を考慮して、どのように採用を行えばよろしいでしょうか。

多様性を個人の属性に関連するデモグラフィック・ダイバーシティと個人の認知に関連するコグニティブ・ダイバーシティの2つに分けて考えてください。
デモグラフィック・ダイバーシティは、性別、人種、国籍、年齢、障害の種類と有無などに関する多様性です。コグニティブ・ダイバーシティとは、認知的多様性のことで、価値観や考え方、能力や性格的な特徴に関する多様性です。

貴社の上層部は、なぜ多様性を踏まえた採用をするよう指示したのでしょうか。多様化させる目的は何でしょう。この点がはっきりしないのなら人事部としては目に見える多様性を重視してわかりやすく人事部の成果を表現しましょう。男女比率、外国人比率、採用者の年齢分布を今までとは明らかに変えてしまえば、多様性大成功とアピールできますよ。

何を考慮してどのように採用をすればよいかの前に、なぜ多様性を踏まえる必要があるかをはっきりさせる必要があることはおわかりいただけたのではないかと思います。

文責:清田 茂

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

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