続・人事部長からの質問

人事担当者の方からのご質問に対して当社役員、HRコンサルタントが交代で答えさせていただきます。

是非、ご質問、ご感想をお寄せ下さい。 なお、このQ&Aにおける回答は各回答者の個人的見解であり、当社の公式見解を示すものではありません。

2024/01/24 3797

事業内容や業界が同じような競合他社と比較すると、福利厚生面が弱く応募者が集まってこないように感じています。
昨今では物価高騰の影響から給与をあげる企業も多く、その中でも変わらない給与で求人募集をしています。やはりこの点から変えるべきでしょうか。

福利厚生や給与水準は、入社意欲形成でも社員のモチベーション維持でも重要な要素です。変えるべきかどうかではなく、変えることができるのであれば変えた方がいいはずです。
ただし、福利厚生にしても給与にしても上限には際限がありません。

新卒学生にとって、初任給額や特別手当の有無、有休取得率、平均残業時間といった数字は会社比較がしやすいデータですが、実際は、高額であっても時間外見合い分が多く含まれていたり、インセンティブ割合が高いわりに定期賞与がないといった実態があるのですが、学生には理解しがたい部分でもあります。
給与改正をしても初任給が特別に高い水準でもないのであれば、毎月の金額だけでなく新卒1年目の収入モデルを丁寧に示してはいかがでしょう。

福利厚生面も多方面に渡っていれば良いということではありません。既存の社員さんに評判がよいものをピックアップして応募者へのPRに活用することもできます。
単に「研修制度あり」ではなく、カフェテリア方式のe-ラーニング研修があり、社員には特にこうした内容の研修コンテンツが人気ですといった細かい情報提供が有効なはずです。

福利厚生、給与水準の有効的な改善は、人材確保・維持の面でも重要なポイントですが、他社との競争力を検討しながら計画的にすすめなければなりません。御社でできることは何か考えて工夫をしましょう。

文責:奈良 学

2024/01/23 3796

社員が自由に研修や講座を受講できるカフェテリア形式を導入している。ただ、前向きに受講する社員やそうでない社員がいる。そうでない社員が積極的に受講するようにはどういった工夫をすればよいのか。

「使わないと損」という空気を社内で作らなくてはなりませんが、そう簡単ではありません。自身のキャリアアップやスキル向上のためと説いても、やらない人はまったくやりませんしやりたい人は会社の支援無しでもやります。研修とはそういう物です。

日々の業務において問題意識を植え付け、その解決策として受講してもらうのが王道ですが、会社はただの福利厚生としか扱わないケースが多くそのギャップによって活性化しないのでしょう。
無理に活性化させようとせず放置するのがよいと思います。一部の人のためになっているのであればそれはそれで十分。工夫する方が手間なのでやらないと割り切ってください。

やる気の無い人に対して簡単にやる気を出させることが出来るのならそもそも研修自体が不要です。一部のやる気のある人に対して支援する、予備校などと同じですね。

文責:三條正樹

2024/01/22 3795

人事制度の改定をしようと考えているが、評価基準も明確な基準があるわけではないのでどう始めていくべきか教えてください。

どのような人事制度のどの部分を改定しようとしているかが重要です。

極端な話ですが、人事制度が全くない状態を思い浮かべてください。どんなお困りごとが発生するでしょうか。誰にいくら給料を払えばいいかわからなくなります。仕事をよくやっている人とそうではない人を正しく見分けることができなくなります。従業員間の不公平感を低減することが難しくなります。従業員の能力開発と意欲開発が難しくなります。その他にも色々な問題を簡単に思い浮かべることができるでしょう。しかし、これらの問題は個別に従業員とじっくり話をすればすべて解消できます。

今生じている(これから生じる)問題を解決するために、人事制度のどの部分を変えると効果があるかを判断することが重要です。
人事制度の改定で最初に必要なものは評価基準ではありません。最初に必要なものは解決すべき問題です。まずはこれを考えてみましょう。

文責:清田 茂

2024/01/19 3794

新卒営業職にて、これまでのようにがつがつとした学生が欲しいですが、なかなか採用が難しいです。そもそもそういった学生が減ってきているという話も聞きますが、ご見解をお教えいただけますと幸いです。

営業職を志望する学生が減っている。管理職になりたい、出世したいという若手社員が減っているという話はよく聞きます。
「がつがつした学生」とはどのような学生なのでしょう。

競争意識が高い、目標達成意欲が強い、報酬成果に対する意識が強い、こうした点が人一倍強い人というイメージでしょうか。適性検査でこうした項目に着目した場合、学生のそうした能力が全体として落ちてきているということはありません。

採用場面で学生側に御社の営業職の仕事イメージがきちんと伝わっていない場合は、営業職志望の応募者が少ないこともありますが、応募者のなかに高得点者がいたとしても選考でそうした学生を見落としてしまっている可能性もあります。一度応募者と内定者の適性検査結果を分析してみて下さい。

ただ、「営業職」自体が変化しています。単に製品、サービスを売る営業から導入後の活用方法までを含めたコンサルタントスタイルの営業が求められています。
御社の新卒採用で「昔ような根性と気合で売ってくるようながつがつした営業」が本当に現場で必要とされているのでしょうか。
人材要件定義、採用プロセスも含めて再考して下さい。

文責:奈良 学

2024/01/18 3793

今、監視型テストが広まってきていますが、次に来ると思われる、テストの受検形式についてご存じであれば教えてください。

日本だけで言えば会場型のテストが今まで以上に普及すると思います。
TOEICのLRや電気工事士の筆記などもテストセンター実施(CBT)を検討しており会場が飛躍的に増えるからです。共通テストや大学入試だってCBTを使うことも考えられます。
会場での認証方法ですがそこでは静脈認証などのバイオメトリクス認証が必要になるかもしれません。

文責:三條正樹

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

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