続・人事部長からの質問

人事担当者の方からのご質問に対して当社役員、HRコンサルタントが交代で答えさせていただきます。

是非、ご質問、ご感想をお寄せ下さい。 なお、このQ&Aにおける回答は各回答者の個人的見解であり、当社の公式見解を示すものではありません。

2023/11/09 3750

IT企業です。社員のヒューマンスキルを一律に評価できるようにしたいです。お勧めの手法はありますでしょうか?

様々な方法が考えられますが、コストと手間を考慮すると以下3つの方法が考えられます。

  1. 適性検査
  2. 面接
  3. 行動評価

適性検査はパーソナリティ検査を用います。自己申告で回答します。パーソナリティの傾向から、ヒューマンスキルのポテンシャルを把握することができます。適性検査は、Webで実施でき、比較的短時間で低価格、客観的なデータが入手できることから、最も導入しやすい方法です。問題点は、適性検査の結果のみで最終的な評価を決定できない点にあります。ポテンシャルの予測はできますが、評価を確定するには面接など、他の方法を用いて実際の行動を確認する必要があります。

面接は自由面接ではなく、客観面接を用います。構造化面接、クライテリオンベースドインタビュー、コンピテンシーベースドインタビューなどと呼ばれている方法です。いずれにせよ評価対象となるヒューマンスキルを項目に分けて定義し、項目ごとに過去の事実や実際の行動を確認する質問を投げかけ、項目を評価するためのエピデンスを収集する面接です。この方法は単独でヒューマンスキルを評価するための情報が収集できる点がメリットです。また、被評価者側も自分の発言がどのように評価されたかについて実感を持ちやすいため評価の納得感が高い点も魅力です。一方、面接官に高度な面接スキルを求めるため、一部の人だけが多くの面接を実施することになったり、面接官訓練にコストと時間がかかったりする点がデメリットです。

行動評価は既に評価制度にコンピテンシー評価・行動評価が組み込まれている場合、新たな仕組みを作る必要がありません。行動評価項目の中でヒューマンスキルに関連するものだけをピックアップし、ヒューマンススキル評価として統合します。もし、このような評価制度がない場合、ヒューマンスキルための評価制度を開発するのは非効率なのでお勧めしません。その場合は市販の360度コンピテンシー評価ツールを使ってください。

文責:清田 茂

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

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