続・人事部長からの質問

結論から申しますと、金融業界志望の学生さんは全体としてそう減らないと思います。

過去のバブル崩壊時に、証券、銀行、生保などいくつかの大手企業が倒れましたが、金融業界を志望する学生数はそれほど落ちなかったという印象があります。学生の間での金融業界志望層は、常に一定の比率で存在しているからです。金融業界の中での各企業の人気度の変化は当然あり、来年は外資系銀行などの志望度合いは下がるとしても、国内メガバンクに目が向くだけで、あるいは、銀行から生損保や証券業界にと志望先が変化するだけで、メーカー志望に変わるわけではありません。逆に、採る側の金融業界の企業からすれば、常に優秀層の取り合いが他社・他行との間で続くということであり、採用が急激に厳しくなることも、反対に急激に楽になることもそれほどないと考えます。現状では、採用数が1000人以上を超えるメガバンク（グループ）は、学生にとっても依然として魅力的な就職先だと思います。

文責：奈良　学