続・人事部長からの質問

人事担当者の方からのご質問に対して当社役員、HRコンサルタントが交代で答えさせていただきます。

是非、ご質問、ご感想をお寄せ下さい。 なお、このQ&Aにおける回答は各回答者の個人的見解であり、当社の公式見解を示すものではありません。

2008/10/24 101

「ゆとり世代」が受検したOPQの結果は、従来と違いが出るのでしょうか。

当社では標準化の適切さを確認するために、毎年、前年の受検データを集計しています。その結果を見る限りでは、これまでのところ特に変化は見られません。

70年代後半、知識詰め込み教育への反省から、数度にわたって学習指導要領が改訂され、学習内容や授業時間が削減されていきました。新しい教育の目的は、「個性を伸ばし、自ら学び自ら考える教育」です。改訂は徐々に施行されていきましたので、何歳からがゆとり世代なのか、正確な定義は難しいところですが、今年4月の入社者は、小学校入学の1992年に第2土曜日が休みに、中学校入学の1998年に完全週5日制になった世代だそうです。

ゆとり世代の特徴としてよく挙げられるのは、「自分らしさ、自分のやりたいことへのこだわり」です。自由を制限されたり、個性を否定されることに慣れていない。それもそうでしょう。教師の役割は指導者ではなく、子供の興味ややりたいことを引き出す支援者に代わり、「やりたいことをやりなさい」「ありのままの自分でよい」といわれて育ったのですから。さらに少子化の影響やインターネットや携帯の普及もあり、対面で人とぶつかる機会が少なかったため、それが年長者から見れば時に横柄に映る行動になったりするのかもしれません。

OPQでいうと、「人との関係」の「独自性」因子あたりでしょうか。ただし、お答えの最初に述べたように、今の時点でOPQデータに大きな変化は見られません。パーソナリティは基本的に、グループ差(世代差)よりも個人差が大きいものです。今後長いスパンで見た場合、個人差を超えた世代差として変化していくのか、それとも、このまま大きな変化は見られないまま推移するのか、興味深いところです。

文責:堀 博美

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

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