人事部長からの質問
コンピテンシーを評価に使いたいが抵抗が大きい。
コンピテンシーを評価に使うべきか否かの議論は措いて、評価制度の改革を阻むものの正体について触れておきます。一言でいえば評価制度をいじることによって革命が可能だからです。昨日まで甘い汁を吸っていたグループが収容所に送られ、逆に不当な扱いを受けていたグループが陽のあたる場所にでる。これが評価制度改革の本質です。甘い汁を吸っていたグループは必死の抵抗を試みます。そのパワーが強いと改革は頓挫してしまいます。国家レベルでいえば、小さな政府への動きが遅々として進まないのはその理由です。税金で禄を食む人すべてに対して「多数の納税者が泣いて喜ぶ行動をとる」というコンピテンシーで360度評価するとします。(税務署員を除き)イエス回答がゼロの人をリストラすればよい。簡単なことだが実現できない。
文責:清水 佑三
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