人事部長からの質問
適材適所の布陣はなぜ難しいのか?
大きくみて三つの要因が指摘できます。(適材適所を)ボルトとナットの嵌め合わせに譬えれば、ボルトもナットもなまこのようにクネクネしているのです。両方が動くのでうまく嵌め合わせができない。もう一つは予算主義の壁があります。計算できる選手をもっていかれると(もっていかれるほうの)現場はとても困るものです。なぜなら現場は予算達成責任をおうからです。飛車角抜きの将棋を指せといわれるようなものです。最後に適材適所かどうかはすべて結果論としてのみ存在する概念であり、もともとその概念そのものが「幻想」かもしれないという本質的な理由があります。そんなものないと思っている人が実力者に多ければ、布陣する側への抵抗勢力になりますよね。
文責:清水 佑三
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