人事部長からの質問

2004/10/15 365

清水社長のかっこよい論をお聞かせ下さい。

私の場合、高校時代に初めて読んでから今にいたるまで、繰り返し、繰り返し愛読している井伏鱒二さんの『駅前旅館』の主人公(生野次平)が「カッコヨイ」と思う人のイメージです。本当にあこがれています。何がどう「カッコヨイ」かですが、(1)いつどんな場所でも殺し文句がでてくる、(2)風呂の中で芸者衆のひとりから「どうせあたいは熱いの」といってつねられる、(3)水無瀬ホテルの高沢(同業)が慰安旅行先(甲州、湯村温泉)で女中のジュコさんを前に「耳とある場所の関係」で出任せをいっているのを愉しそうにきく、(4)ゆきつけの辰巳屋のおかみが自分に気があるのがわかっていながら、わからない素振りをして冗談をいいあっている、…あげてゆくとキリがありません。こういう人になれたらいいなあ、と思って何回も何回も読んでいます。これでいいでしょうか。

文責:清水 佑三