人事部長からの質問

2003/04/23 1

問題社員に退職願いを書かせるノウハウを教えてください。

ある人が、問題社員という烙印を押されて、支払われていた給与を止められる(退職させられる)ことは、社会的にみれば「刑罰」の履行です。そうしてよいかどうかは、それに相当する行為があったかどうかで決まります。したがって、会社の意思としてある社員をやめさせようとおもう場合は、次のような司法手続きの基本を踏む必要があります。

  • 問題とされる行為を特定する
  • その行為が(就業規則上の)勧奨退職事由に該当する
  • 本人がその指摘を受け入れる
  • 労働組合や職場の同僚が同じく受け入れる

一連のこうした手続きを踏まない限り、企業の社会的責任として、問題社員に退職願いを書かせてはいけない、というのが私の見解です。

文責:清水 佑三