人事改革、各社の試み
HR領域のプロフェッショナルが独自の視点で新聞記事を読み解いたコラムです。元記事のジャンルにより、各社の改革事例紹介である「人事改革事例」編、改革のキーマンに焦点を当てる「ひと」編があります。2008年更新終了。
【談話室】
吉本興業 吉野伊佐男常務
創造力豊かなマネジャーを
2004年2月3日(火) 日経産業新聞 朝刊 19面
記事概要
タレントのスケジュール管理はそつなくこなすが、芸のヒントや提案などができないマネジャーが多すぎる。うちはタレント養成学校をもってるんだからそんなかにマネジャー養成コースをいれたらどないねん。
文責:清水 佑三
HRプロならこう読む!
創造力豊かなマネジャーとは
コメンテータ:清水 佑三
吉本興業の幹部が発信する情報は冗談とも真面目ともつかないものが多く、ユニークだ。笑いの渦をつくる国会答弁に似て、肩肘はりがちな建前社会に自分がいることを一瞬でも忘れることができる。
曖昧な記憶であるが、大学生を対象にした会社説明会をおもしろおかしくすれば入場料収入が(いくらいくらぐらい)期待できる、やってみたいという話が新聞記事になったことがあった。
今回の吉野伊佐男常務の発言もおもしろい。しかし無視できない含意があって、考えさせられる。次の部分だ。
最後の部分が落語でいう「下げ」「落ち」である。
さて、マネジャー職と創造性の関係であるが、相反するといわないまでも同居しにくい部分があることも事実だ。その理由を述べたい。
あげてゆくとキリがない。二つの性質を同時にもて、というのであるから、マネジャーはつらい職業なのである。