人事改革、各社の試み

HR領域のプロフェッショナルが独自の視点で新聞記事を読み解いたコラムです。元記事のジャンルにより、各社の改革事例紹介である「人事改革事例」編、改革のキーマンに焦点を当てる「ひと」編があります。2008年更新終了。

【談話室】
アサヒ飲料 小路明善常務
人事改革で経営サポート

2004年2月4日(水) 日経産業新聞 朝刊 19面

記事概要

 人事の専門家に制度改革をやらせると「経営的にみてちっともおいしいものが出てこない」「格好のよい制度をつくろうとするからだ」。

文責:清水 佑三

なつかしき名を新聞に見る

 小路さんにはお世話になった。アサヒビールの人事におられた数年前、当社の仕事をよく理解していただき、ごひいきごひきたてに預かった。感謝しても感謝しきれない(当社の)恩人だ。

  • いつも堂々としている
  • 沈着冷静
  • 考え方、話し方が論理的である

が私の小路さんから受けた印象である。小路さんにつかえた部下の人たちにうかがっても、べたべたしないが、いざというときはしっかりした言動をとって、部下が働きやすい環境を作った。思い切って部下に仕事を任せ、結果責任は自分がとった。できそうでできないことだ。

「人事の専門家はともすれば経営に直結しない格好のよい制度をとりいれがち」という小路さんの記事中のコメントは至言である。制度のための制度が会社にとって何の意味もないことを知り抜いておられる。

アサヒ飲料は環境厳しきなかでよき人を得て、強い集団に変わってゆくだろう。
健闘を祈ります。

コメンテータ:清水 佑三