続・人事部長からの質問

5月中旬以降日本でも大阪、神戸を中心に感染者が増えております。20日時点で230名を越えたようです。水際対策を必死でやりながら思わぬところから感染者が拡大している状況で、このまま感染者の隔離施策を継続することにも無理があり、軽症者は家庭で休養というように方向転換されていくようです。新型ということで、かなりパニックになっていますが、逆に感染者が増えてしまえば旧来型インフルエンザと同様の予防・感染対策レベルになり落ち着きを取り戻してくるでしょう。
ただ、現状感染力が強いことは確かで関西では大勢の人が集まるイベントの中止やショッピングセンターなどへの客足の鈍化が目立ってきております。短期にみればせっかく政府がバラマキ的に行っている定額給付金支給や高速道路休日1000円施策、エコポイントなどでデフレ圧力のなかでも消費者のマインドが上向きになってきたことに水を差すことは確実です。特に人が集まるアミューズメントパーク、ショッピング施設や観光地への影響は大きいでしょうから旅行サービス業界には痛手です。逆にマスク製造会社や製薬会社には予期せぬ追い風ですが。今後、インフルエンザが流行する冬以降までこの新型インフルエンザがどのように進行してくのか見極めていく必要がありそうです。日本企業の回復は、米国経済頼みから中国を中心とした新興国頼みであることは確かです。アジア地区に広がり上海万博などに影響が出ないことを祈ります。

文責：奈良　学