続・人事部長からの質問

人事担当者の方からのご質問に対して当社役員、HRコンサルタントが交代で答えさせていただきます。

是非、ご質問、ご感想をお寄せ下さい。 なお、このQ&Aにおける回答は各回答者の個人的見解であり、当社の公式見解を示すものではありません。

2024/04/05 3846

人事異動が頻繁に起こるので、ハイパフォーマー分析から職務要件を定義しても機能・定着しない気がするのですが、それは間違いでしょうか?

人事異動が頻繁であったとしても、職務パフォーマンスの評価が客観的になされており、かつ個人差がはっきりとみられるのであれば、ハイパフォーマー分析による職務要件定義は機能します。

人事異動が頻繁過ぎることの問題点は、習熟に時間がかかる職務の熟達者がいないことです。貴社がこの問題を解決できているとすれば、貴社は短期間で習熟できる職務によって構成されている企業であると考えられます。社内のあらゆる職務が短期間に習熟できるとすれば、パフォーマンスの個人差はほとんどみられないはずです。つまり、貴社の採用選考ではアセスメントを用いる必要はない。もちろんハイパフォーマー分析をする必要もなければ、職務要件を定義する必要もないということです。

パフォーマンスの個人差が少ない職務は、誰を選んでも成功率に変化がないことを極端な言い方で表現してみました。
アセスメントの活用によって大きな収益につながる職務は以下3つの条件に適合しています。

  • その職務で成功する人が少ない。
  • その職務の成功が大きな利益の創出に直接つながる。
  • 利用するアセスメントツールの妥当性が高い。

以上3点の反対の条件に合致しているのであれば、ご質問者様のお考えは正しいことになります。

文責:清田 茂

2024/04/04 3845

最近弊社では、テレアポ業務やその他営業事務をアウトソーシングしようと思い、在宅ワーカーを活用しようと考えています。採用時に気を付けるポイントはありますか?私としては、報連相が頻回にできて、サボらずノルマをきっちりこなしてくれる社員が欲しいです。

在宅ワーカーの採用ということですが、業務請負契約を結んでの個人の採用ということでしょうか。もしかなりの人数を採用する計画であるなら、在宅ワーカーを多数抱えている会社と契約するか業務自体をまるごとアウトソーシング会社に委託した方が効率的かとも思います。

御社で在宅ワーカーを直接採用するということであるなら、リモート前提の仕事ですからコミュニケーション能力が高い人が望ましいです。報連相は当たり前ですし、必要な情報共有もできないといけません。在宅勤務ですから、自己管理能力が高くスケジュール管理ができ自主的に仕事を回せる人が適切です。サボらずノルマをこなせる人をということですが、目標達成意欲の高い人を選び、さらにこれまでの目標(ノルマ)達成の実績を具体的に示してもらい確認しましょう。

もちろん在宅ワークに必要なスキルや技能が備わっているか、採用後の追加研修や訓練でカバーできる範囲かもチェックして下さい。
以上の適性は、アセスメント検査でも確認できますので、アセスメントを実施し、面接の際に確認ポイントの資料としてご活用下さい。

文責:奈良 学

2024/04/03 3844

選考の早期化が進んでいますが、企業側学生側それぞれのメリット・デメリットはどういったものになるでしょうか。

企業側
メリット
  • 優秀な応募者集団を作り早めのコンタクトが可能
デメリット
  • 内定辞退の増加、採用期間の短縮、出遅れると母集団形成すら困難
学生側
メリット
  • 就活が早く終わる分大学生活や学業に専念が可能
  • 企業を選ぶ時間が長くなり検討の時間増
デメリット
  • 大学三年からすぐ就活に時間を割く必要がある
  • 学業に専念できない
  • 早期化された選考から漏れると選択肢が非常に狭まる

文責:三條正樹

2024/04/02 3843

OPQには関心がありますが、長年使っていた別テストの蓄積データが無駄になるのがもったいなく思います。うまく社内を説得する方法はあるでしょうか?

ご質問者様が蓄積データをもったいないと思っている間は社内を説得できません。OPQを使い始めることよりも先にやるべきことがあります。長年使っているテストのデータを分析、活用することです。そのテストデータの分析から、以下のインサイトが得られるかもしれません。

  • 経営幹部の特徴
  • 新事業を創造する人材の特徴
  • マネジャーの特徴
  • 各職種のハイパフォーマーの特徴
  • 早期退職者の特徴
  • 活性化しているチームに所属する人材特徴
  • 事業部別の人材特徴
  • 部門別の人材特徴
  • 職種別の人材特徴

などです。
徹底的な分析と活用をすることで、現在のテストデータが自社の人事的な意思決定にどれだけの価値を提供するかがわかってきます。この段階でこのテストデータには利用価値があると感じるのであれば、現在のテストを利用し続けるべきです。もし、この段階でこのテストデータを廃棄することに対してもったいないと感じなくなったら、その理由を社内の人たちに説明し、OPQを利用してみてください。

文責:清田 茂

2024/04/01 3842

「MVV(ミッション・ビジョン・ヴァリュー)への共感度合い」といった曖昧なものを定量的に把握するには?

定量的に把握することは難しいことです。具体的な業績指標(KPI)を設定しその達成度合いをモニタリングできれば理想的ですが、そのためにも、次のようなアプローチを試みてはいかがでしょう。
サーベイの実施です。社員や関係者にアンケートを行い、MVVについての理解度、共感度を尋ねます。回答者がどれだけMVVについて理解しているか具体的な質問をすることがポイントです。また、インタビューを通じて直接的なフィードバックを集めます。チームごとにワークショップを開催しMVVについての議論やアイデアの共有をはかります。
社内のコミュニケーションツールがあるのであれば、MVVに関するトピックス、キーワードがどの程度出てくるか、どのようなコメントが関連付きしているかなどを分析してみることも有効です。
各階層ごとに実際の行動を観察し、MVVに基づいた行動ができているか、上長は課員にMVVに基づいた指導ができているかなどを評価します。
これらを組み合わせることでMVVについての理解度、共感度を定量的に把握することができるのではないでしょうか。

文責:奈良 学

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

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