続・人事部長からの質問

人事担当者の方からのご質問に対して当社役員、HRコンサルタントが交代で答えさせていただきます。

是非、ご質問、ご感想をお寄せ下さい。 なお、このQ&Aにおける回答は各回答者の個人的見解であり、当社の公式見解を示すものではありません。

2024/06/28 3903

当社の採用に応募してくれる人は毎年20名程度です。適性検査を使う必要はあるのでしょうか?現状はひとりひとりじっくり面接することができます。

ひとりひとりじっくり面接する方針はこれからも続けてください。それ以上によい選考方法はないと考えています。

もし、今の採用方法でよい人を採用できているのであれば選考段階で適性検査を使う必要はありません。むしろ、内定者に適性検査を実施してフィードバックによる不安解消や意欲形成、入社後の能力開発に活用してください。さらに戦力化が早まり、定着性が向上します。

もし、今の採用方法に何らかの問題があるとお考えでしたら、選考時に適性検査を実施してください。適性検査結果を面接前に読み込み、仮説をもって面接してください。ひとりひとりじっくり面接すると、今まで以上に多くの深い応募者に関する情報が得られ、応募してくださった20名全員の持ち味を余すところなく味わうことができるようになります。

そして、採用選考のなかでひとりひとりに丁寧に適性検査結果をフィードバックしてください。このフィードバックは入社を促すためにやるのではなく、応募者のことを第一に考えキャリアカウンセリングとしてやってください。

文責:清田 茂

2024/06/27 3902

ここ数年よい人(新卒)が採れません。当社の定義では3年以内に辞めない、戦力として人事考課平均以上の人をよい人が採れたと総括しています。
最初はコロナ禍の影響と考えていましたが、GABの結果などから母集団の質そのものが低いという結論に今のところなっています。母集団の質を高めるためにどのような対策をすればよいでしょうか。

「昨年度からインターンシップも始めましたが入社直後で評価はわかっておりません。」ともお書きです。入社後即結果を出してくれる人もいますが、4年後、5年後から急成長をみせる人もいます。3年以内に辞める辞めないということではなく、御社が期待する成長性をみせ、一定の成果を出してくれる人が結果として「採用してよかった人」ということになるのでしょう。優秀な人材を採用できたはずなのに、ゆるい職場と感じ取られて、より活躍の場を求めて他社に移ってしまった人もいるかもしれません。オンボーディング施策も振り返ってみて下さい。

適性検査の結果から母集団の質が問題とされ、母集団自体の質の向上も図る必要があるという点からは、応募段階での対象範囲の拡大やより優秀な層と思える学生にアプローチするといった手法が考えられますが、これはコストアップ、担当者の負担増にもなりますし、より厳しい競業との取り合いになります。

現状の母集団からでも良い人を採用できているのであれば、どういうタイプの人が御社にマッチしているのかを分析してはいかがですか。御社に興味をもってくれた学生の中から良い人材をさがすこともできるはずです。
例えばインターンシッププログラムを充実させることで優秀な学生との関係性を構築できます。
入社後の教育・教育プログラムを強化して新人の早期戦力化を期待できるようにサポートします。
こうしたことで人材の活躍度もあがっていくはずです。

文責:奈良 学

2024/06/26 3901

適性検査で社員の可視化をする際に、タイプ分けをしたいのですが、仮に優秀な人材が1つのタイプに偏っていた時、今後の採用はそのタイプだけを採用していくのでよいのでしょうか。

1つのタイプで問題なく業績が伸びているならそのタイプだけの採用を継続して問題はありません。
上手く行っているときにやり方を変えると失敗する危険性が高くなり収拾がつかなくなります。

文責:三條正樹

2024/06/25 3900

能力開発のために上司からの適性検査フィードバックを実施しています。検査結果を妄信し、対話の余地がないフィードバックをする上司に有効な教育方法はありますか。

直ちにその方によるフィードバックは中止してください。そもそもそのような行為をフィードバックとは言いません。フィードバックのための基本的な訓練を受けている人とは思えない行為です。

まずはその方にフィードバックのトレーニングを受講させてください。お使いの適性検査の事業者が提供しているフィードバックトレーニングを必ず受講させてください。そのうえで、人事担当者が手本を見せてあげてください。模擬的なフィードバックセッションを開催し、その方に同席してもらいましょう。次に人事担当者がフィードバックを受ける役になり、その方にフィードバックのロールプレイをやってもらいましょう。人事担当者は、フィードバックを評価する立場ですので、言動を細やかに記録し、問題のある言動をその後のレビューで指摘し、どのように修正すべきか指導してください。ロールプレイで及第点を越えてから本番で稼働してもらってください。

文責:清田 茂

2024/06/24 3899

女性の活躍を推進していきたいという方針がありますが、面接での評価は男性のほうが高くなる傾向にあります。役員クラスの偏見を払拭するにはどのような対策が必要でしょうか。

面接官がほとんど男性なのではないですか。採用担当者はもちろん、面接官、役員クラスまで全社でジェンダー・バイアスに関する意識改革の重要性を理解させることが必要です。

トレーニングやワークショップを通じて客観的な評価を行うための面接スキルを身に着けさせましょう。候補者の性別や外見に左右されない面接を行えるように質問内容も改善して下さい。現状では少ないかもしれませんが、リーダーシップを発揮している女性社員、幹部もいらっしゃるでしょうから面接に積極的に参加させて下さい。

こうした会社では、面接での評価バイアスだけでなく、組織文化としてジェンダー平等が定着しておらずあらゆる場面でそれを感じられるはずです。
女性が活躍できる環境を整え、多様性を尊重する組織文化を醸成して下さい。

文責:奈良 学

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

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