続・人事部長からの質問

人事担当者の方からのご質問に対して当社役員、HRコンサルタントが交代で答えさせていただきます。

是非、ご質問、ご感想をお寄せ下さい。 なお、このQ&Aにおける回答は各回答者の個人的見解であり、当社の公式見解を示すものではありません。

2020/01/27 2831

採用時に受検させている適性テストの結果を、今後は配属先の上長にも共有し、現場での育成に活用していきたい。何か注意すべき事や手順などあれば教えてください。

三点あります。

一つ目は個人情報保護の観点。改めて適性テストの育成目的の利用と上長への開示に対する本人の同意を得る必要があります。受検者全員の個人情報を育成目的で利用するわけではありませんので、新入社員のみを対象に同意を得ればよいです。

二つ目は入社前後のテスト結果の変化について。当社のパーソナリティ検査OPQが現在の状況を反映していると言えるのは受検から約2年間です。新卒入社者の場合、入社日をまたぐ1〜2年間で変化しやすい傾向がみられています。このことから、採用選考時の受検データを育成に利用するより、入社後に再受検したデータを利用するほうが望ましいと考えられます。

三つ目は上長に対する適性テストの教育について。適性テストは扱うために必要な知識とスキルがあります。上長がこれらを習得していない状態でテストを活用すると思わぬ副作用が現れることがあります。テスト結果を鵜呑みにして部下の能力を決めつけ可能性の芽を摘んでしまったり、自分が対話した印象と異なるテスト結果を使えないものと決めつけ部下の問題点を見逃したりといったことが起こります。結果を使う上長にはテスト活用のための訓練が必須です。

文責:清田 茂

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

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