続・人事部長からの質問

「窓際族」とは懐かしい響きですね。確か1970年代後半に生まれた言葉で、定年間際の閑職に追いやられた中年サラリーマンというイメージでなかったでしょうか。窓際族＝社史編纂室付き、資料室付きといったシチュエーションがドラマではありがちですが、経営環境の厳しい現在の状況では、こうした余裕も企業にはないでしょう。

この言葉は、日本企業がまだ終身雇用制をうたっていたからこそ言われたのであって、バブル崩壊以降リストラが当たり前になったあたりから、使われなくなりましたね。

まして、まだ年齢的にもお若いのにリストラ対象（窓際族）予備軍ということであれば、残念ながら今からの戦力化は難しいのではないでしょうか。再就職支援会社もありますので、それぞれ納得していただける新たな職場を捜してもらった方が先々を考えても良いと思います。

最近は、団塊の世代の退職により若者への技術の継承がなされないということが問題視され、定年延長や再雇用制度と合わせマイスター制度を導入し個人の匠の技術の後継を目指す企業も増えています。ご本人にやる気があれば、まだまだ働ける場合も多いのですけどね。

文責：奈良　学