続・人事部長からの質問

人事担当者の方からのご質問に対して当社役員、HRコンサルタントが交代で答えさせていただきます。

是非、ご質問、ご感想をお寄せ下さい。 なお、このQ&Aにおける回答は各回答者の個人的見解であり、当社の公式見解を示すものではありません。

2009/10/15 333

新人営業社員の成績が良くありません。それに対して危機感を持たず、「皆、成績が良くないからしょうがない」という雰囲気になってしまっています。この状況を打破する効果的な施策はありますか?

良くある例ですね。
この手の組織には概ね似通った文化があります。
新入社員の人生を預かっているのに、ろくな教育もせず放置する文化がある。社員教育を重視しない。また教えるノウハウを中堅社員が持っていない。やり方を勘違いしている。

さらに言えば新入社員は身近な社員を模範とします。「しょうがない」というのは周囲がそういう態度を見せていると考えられます。

新入社員に求められるのは商品知識などではなく、社会人として基本的なアクションが出来るかどうか。

一般に言われるホウレンソウや挨拶、電話の取り方から一般常識、丁寧な字を書くなど、さらに押印が曲がっていないか、社内のルールや決済方法、社内の周囲に理解されているかどうかなど一通り出来るようにさせることを優先すること。

それを浸透させる課程で中堅の育成担当や周囲も基本を振り返って自身を見直す事ができるようになり好循環を生みます。

その後、定型的な仕事を正確に実行させてから徐々に速度を求め、一定量の成果と自信を持たせてから結果の見えない仕事を少しずつ増やしていく。

こんな事当然だろうと思う無かれ。
育成が弱いというのは、負の循環がすでに存在しています。
根は深く中堅社員が「自分は放置されて育ってきた」という大きな勘違いと傲慢を抱えており初心や周囲への感謝を忘れ、それが顧客に伝わり信頼を失って伸び悩んでいくのです。

少し脱線しましたがこの回答を見て「ドキッ!」とするようなら新人への業務の割り当ても含め一度組織の点検をお勧めします。

文責:三條正樹

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

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