続・人事部長からの質問

人事担当者の方からのご質問に対して当社役員、HRコンサルタントが交代で答えさせていただきます。

是非、ご質問、ご感想をお寄せ下さい。 なお、このQ&Aにおける回答は各回答者の個人的見解であり、当社の公式見解を示すものではありません。

2025/03/07 4079

日頃社員と接している人事としては、現行の適性検査の結果が信頼できないものの、日頃社員と接していない役員にはそれが伝わらない。どのように説得するのがよいか。

ご質問者様が今使っていらっしゃる適性検査を信頼できないと感じているのは、その適性検査の表面的妥当性が弱いからです。表面的妥当性は適性検査に対する主観的な評価であるため、客観的な根拠に欠くことが多いのですが、顧客が適性検査を使うかどうかの意思決定には大きな影響を及ぼすため、テスト事業者にとっては重要な問題です。
日頃社員と接していない役員の方々には適性検査を主観的にも客観的にも評価する機会が無いと思いますので伝わらないのも無理はありません。
ご質問者様の感じていることの実証的妥当性を検証しましょう。採用選考で適性検査を使う理由は、優秀な人材を見分けるため。現行の適性検査の結果と入社後のパフォーマンスとの相関分析を行い、適性検査結果とパフォーマンスとの関係を統計的に調べてください。ご質問者様の感じていることが、統計的に説明できれば役員の方々も同意してくれるはずです。妥当性分析を行うにあたって重要な点は、適性検査を使うことによって、入社する人々のパフォーマンスが向上し、会社の生産性と業績が向上するということを客観的に定量的に示すことです。現行の適性検査を新しいものに変えると、新入社員のパフォーマンスが平均で10%改善することが証明できるとすれば、適性検査の変更を反対する役員はいません。

文責:清田 茂

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

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